1. 社会保険未加入問題とは
建設業界では、一部の下請企業や個人事業主が社会保険(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)に未加入のまま労働者を就労させているケースが問題となっています。
この背景には以下のような事情があります:
- 社会保険料の企業負担を避けたいという動機
- 雇用関係をあいまいにし、実態上の労働者を「一人親方」として処理
- 小規模事業者に対する監督の目が届きにくい
2. CCUSとは
CCUS(建設キャリアアップシステム)は、技能者一人ひとりの就業履歴や資格、研修歴などを登録・蓄積し、技能の見える化と適正な評価・処遇の実現を目指す国土交通省主導の仕組みです。
2019年の本格運用以降、ゼネコンや元請企業は、下請企業や技能者のCCUS登録を求めるケースが増えています。
💡 下請企業の未加入リスク
社会保険未加入のまま就労させると:
- 元請企業も指導対象となる可能性がある(元請の監督責任)
- 労災・事故発生時に補償トラブルが起きやすい
- 公共工事や大手案件への参入が制限される場合がある
- CCUS登録ができない(または更新できない)ことがある
💡 CCUSによるチェック体制と対策
1. 社会保険加入状況の登録義務
CCUSでは、企業登録および技能者登録の際に、社会保険の加入状況を登録する必要があります。
- 健康保険・厚生年金・雇用保険それぞれの加入有無を入力
- 必要書類の提出を求められるケースもあり
2. 現場入場管理との連携
多くの現場でCCUSによる「入退場記録(就業履歴)」が必須となっており、未登録者や社会保険未加入企業の排除が進んでいます。
- ICカードを使った入場管理で就業履歴が即時記録
- 未加入技能者の把握がしやすくなり、是正指導につながる
3. 元請による定期チェックと是正指導
元請企業は、下請各社のCCUS登録内容をもとに、
- 社会保険加入状況の把握
- 加入漏れ・虚偽申告の指摘
- 是正勧告の実施
が可能になり、現場全体のコンプライアンス向上に寄与しています。
✨ 今後の展望と留意点
- CCUSの義務化拡大:公共工事ではCCUSの登録が事実上義務化に近づいており、民間工事にも波及しています。
- 2024年以降の建設業法改正で、社会保険未加入事業者の入場制限が強化される可能性も。
まとめ📢
項目 | 説明 |
---|---|
社会保険未加入のリスク | 法令違反、現場入場制限、元請からの排除など |
CCUSとの関係 | 社会保険の加入状況を登録・確認可能 |
チェック体制 | 元請企業による登録情報の精査、ICカードでの現場管理 |
今後の動向 | CCUS普及で未加入企業の選別が加速 |
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